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うつ病の初期症状10選|日常生活の困りごと増えていませんか?

うつ病と聞くと、絶望して、悲しみに沈み、一日中何もせずに座っているような人を想像するかもしれません。でも多くの場合、うつ病の初期症状はもっと軽度。そして感情面だけでなく身体的な不調として現れる場合もあります。そのため、一見しただけではうつ病とはわからない場合が多いのです。

カリフォルニア大学のリチャード・クラビッツ教授は「うつ病は悲しみで衰弱していくような病気とは一概には言えない」と言います。そして、多くの人が、うつ病だと診断されても、それをすぐに受け入れることができないと報告しています。これは、ほとんどのうつ病患者が自分の症状や日常生活の困りごとをうつ病とリンクさせていないこと、そしてうつ病はしばしば「心の弱い人がかかる病気」だと誤解されているためだと言います。

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この記事では、うつ病の初期症状のいくつかをご紹介します。もし、この記事にあるような日常生活の困りごとが増えていたり、不調が続いている場合は、うつ病によるものかもしれません。そうかもしれないと感じたら、ぜひ専門家にご相談ください。この病気はできるだけ早期に発見して適切に治療することが大切なのです。

1. ちょっとしたことでイライラする

ほんのちょっとしたことでイライラするようになったと感じるなら、うつ病のサインかもしれません。ある研究では、うつ病と診断された患者の54%が、怒り、機嫌の悪さ、イライラなどを頻繁に感じると回答しています。もちろん、ストレスの多い時期にはイライラしがち。ですから、うつ病の他の症状が同時に発現しているかを確認してみてください。

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2. 睡眠リズムが変わる

うつ病は睡眠にも影響を及ぼします。うつ病にかかった人の多くが不眠症に悩まされており、寝つきが悪くなる、眠りが浅くなり何度も目が覚めてしまう、朝早く目覚めてしまうなどの症状を経験しています。逆に、夜だけでなく昼間も寝てしまう人もいます。

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3. 持続する痛みがある

うつ病には身体的な痛みがともなうこともあります。これは、うつ病に関連する神経伝達物質に、感情に対する作用だけでなく痛みを抑制する作用があるためだと言われています。カナダのある研究によれば、うつ病患者の約75%が首の痛み、腰の不快感、あるいは頭痛を訴えていたそうです。「こころの症状」だけでなく、「からだの痛み」がうつ病を示すこともあるのです。

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4. ネット中毒になる

うつ病はインターネット依存症と関連することがわかっています。うつ病の人は、人との接触を避け、オンラインにいることで感情や思考から気をそらすため、インターネットに依存してしまうのです。さらに、オンラインショッピングやSMS、ビデオゲームに非常に長い時間を費やしていると、メンタルヘルスが悪化する可能性が指摘されています。

「短期間で気分転換をしたいという欲求は、うつ病の人に典型的な思考回路」と、米国モンテフィオーレ医療センターの心理学者サイモン・レゴ博士は説明しています。

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5. 飲酒量が増える

時々ワインを1杯、あるいはビールを1本飲むくらいなら、問題にはなりません。でも、1杯だけでは足りず、2杯、3杯と飲みたくなっている場合は注意信号です。うつ病の人の約3分の1がアルコール依存症を発症すると言われています。飲酒量が急に増えた場合は、(専門家の助けを借りて)原因を探ったほうがいいかもしれません。

 
 
 
 
 
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6. 無感情になる

急に周りの人に冷たくなる、よそよそしいと言われる、話し方に抑揚がなくなる。これもうつ病のサインです。以前は喜びや悲しみを与えてくれていたものが、もう何の感情も引き起こさなくなるのです。

前述のレゴ博士はこう言います。「ほとんどの人には、毎日ベッドから起き上がるモチベーションがあります。仕事であれ、スポーツであれ、友人との約束であれ。うつ病の人は、この感覚が平坦になり、起き上がる理由がなくなるのです」

あなたや家族が、このような「ゾンビ」状態になってしまった場合は、すぐに専門医に相談すべきです。

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7. 体重が増える

最近、体重がどんどん増えている?ストレス過多によるものかもしれませんが、うつ病の徴候の可能性もあります。アイスクリームやチョコレートなどの甘いものは、脳内の抗ストレスホルモンであるセロトニンを活性化し、一時的に気分を高揚させます。でも、こうした高カロリーの食べ物をいつも食べていると確実に太ります。また、食べた後に罪悪感を持つ人も多く、ネガティブな気分がさらに助長されるのです。

I gained weight.

8. いつも空想にふけっている

ハーバード大学の心理学者グループは、人は今この瞬間を生き、思考がさまよっていないときが最も幸せだということを発見しました。もちろん、空想はごく普通のことで、場合によっては問題を解決に導くこともあります。でも、もっと良い人生を送りたいといつも夢見ている人や、上司が自分を常に見張っていると感じている人は、精神疾患が原因である可能性があります。

 
 
 
 
 
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9. 歯磨きをしなくなる

うつ病になると自分の外見や健康を気にしなくなります。ですから、歯磨きをしなくなる、お風呂に入らなくなるなどはうつ病のサイン。1万人を対象に行われた研究では、うつ病患者の61%で口腔衛生不良がみられました。彼らはうつ病になる前には毎日髪を整え、歯を磨いていたと回答しています。衣食住という生きる上で必要なことですら、やる気が出なくなるのです。

 
 
 
 
 
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10. 決断できない

人は毎日平均70の決断をすると言われています。例えば、朝、目覚まし時計のスヌーズボタンを押して、すぐに起きようと決める、これも決断です。でも、深刻な心の問題に苦しんでいる人は、このような単純な決断さえできなくなる場合があります。

Decisions

うつ病では、健康の問題だけでなく、上記のような日常生活の困りごとが増えます。

もちろん、時々ストレスを感じたり、悲しんだりするのは、普通のこと。日々の幸せを感じられて、日常生活に問題がなければ心配する必要はありません。

Hug

それでも上記のような困りごとが増えていると感じるならば、医師などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、あなたの悩みに耳を傾けて、辛い時期の対処方法などサポートしてくれるはずです。

プレビュー画像:©︎Instagram/dirk_pitt_, ©︎Instagram/michelledemaio_hair