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アイスランド最後のマクドナルドのバーガーとポテト

気軽に食べれて価格もお財布に優しいファストフード。近年は健康への悪影響が叫ばれるようになったとは言えども、まだまだ根強い人気があります。そんなファストフードの代表格と言えばマクドナルド。

どこにでもあるイメージのマクドナルドですが、実はアイスランドにはマクドナルドがありません。今から13年前の2009年の10月末、2008年に起きた世界的金融危機の影響を受け3店舗ともが撤退に追い込まれてしまったのです。このマクドナルド国内営業最終日、ヒェルトゥル・スマウラソンさんはある目的でマクドナルドへ向かいました。彼が購入したのはチーズバーガーとフライドポテト。

それは「マクドナルドの商品は腐ることがない」という噂を実験するためでした。そして3年後、ビニール袋に入れて車庫に保管されたチーズバーガーとポテトには、なんと全く変化がなかったのです。それを確認したヒェルトゥルさんはさらに驚くことに、それらをアイスランドの国立博物館に寄贈したのです。

しかし、博物館は数年後、「館内での保存は適さない」としてヒェルトゥルさんにこのチーズバーガーとフライドポテトを返却をしたそうです。その時のやり取りを彼はこのように伝えています。

「博物館のスタッフはチーズバーガーとフライドポテトを捨ててもいいかどうかを私に聞いてきましたが、これは歴史的な価値があるものだと思い『ノー』と返事をしたのです。ただ、フライドポテトは来館者が少し食べてしまったと耳にしました。」

なんと数年経過したフライドポテトを食べてしまった人が居たんだとか…そしてさらに、ヒェルトゥルさんの口から衝撃的な一言が飛び出します。

「今になって思えば、博物館側の判断は間違っていたということですね。だってハンバーガーは10年経ってもほとんど変わらないんですから。それ自体に食品保存料がたっぷり入っているんですよ。」

なんと、10年経った今でもチーズバーガーとフライドポテトはさほど姿を変えずに健在だというのです!恐ろしい…!10年も経っているのに腐らず、カビ一つ生えず、そして見た目にも遜色ないものを私たちは口にしていた…思わず絶叫してしまいそうなこの事実。そしてその衝撃の写真がこちら。

この超日持ちのするチーズバーガーとフライドポテトは現在ヒェルトゥルさんの友人が経営するホステル「スノトラ・ハウス」のガラスケースの中で展示されています。そこには「ハロー! 私は2009年に販売された、アイスランド最後のマクドナルドのチーズバーガーです」「セルフィーを一緒に撮りましょう。タグ付けも忘れずに」と表示がされています。

オーナーの男性は「ハンバーガーはいい年だけど、調子は良さそうだし、見かけだって悪くない。確かに面白いと思うけど、私たちはどんなものを口にしているんだろうって考えさせられるよね。なにしろカビは生えていないし、古くなっているのは包装紙だけなんだから」とユーモアを交えながら、この信じられない事実にコメントをしています。

ホステルには、このマクドナルドのチーズバーガーとポテトを見物するために世界中から多くの人が集まってきているそうです。また同ホステルのウェブサイトでは、このチーズバーガーとフライドポテトの最新映像のライブ配信も行われており、多い時で1日40万を超えるアクセスがあるんだとか。

このまさかのニュースに人々は「微生物が成長する十分な栄養が含まれていないってことよ」、「恐ろしいわ」、「ファストフードはやっぱり食べたいとは思わない」などとコメントを寄せています。

13年後も昔と変わらないままの姿で残り、朽ち果てる様子のないマクドナルドのチーズバーガーとフライドポテト。食べ物において全くもって不自然なこの事実。体を作る毎日の食事で何を口にするのか、改めて考えさせられます。

プレビュー画像:©︎Facebook/Snotra House

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