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Lifehacks

耳垢は健康のバロメーターになる。今日の耳垢は何色?

普段の会話の中で耳あかが話題に上ることは、あまりないかもしれません。しかし耳あかは、その不快な印象とは裏腹に、私たちの身体にはなくてはならない存在であり、健康状態を測るバロメーターにもなるのです。耳を掃除する際に出てきた耳あかをチェックするという習慣をつけるのもいいかもしれません。

耳あかは、ホコリや古い皮膚と、外耳道の耳垢腺というところから出る分泌物が混ざったものです。耳垢は、雑菌や虫などの侵入をふせぎ、耳を清潔に保ち、耳本来の機能を正常に維持してくれています。ちなみに耳あかの元となる分泌物の成分は、主に長鎖脂肪酸、油性物質スクアレン、アルコール類などで、殺菌剤、防虫剤として機能します。そのため耳掃除のしすぎは、菌や虫の生息に適した環境を作ってしまう可能性があります。

とはいえ、他人の耳から耳あかがこぼれ出るのを見れば、あまり良い気はしないというのもまた事実。耳あかが溜まっていると感じるときは、湿った布などで外耳をキレイにふき取ることをお勧めします。綿棒を使用する場合は、あまり奥深くまで挿入すると鼓膜を傷つけてしまう危険性もありますので注意が必要です。

また、耳あかの状態は身体の健康状態をそのまま反映しているという考え方があるようです。今回は、耳あかから見る健康状態の判別方法をいくつかご紹介します。

1. 黄色く、湿ってネバネバしている

ごく一般的な耳あかの状態です。湿性耳垢、いわゆる「べた耳」のタイプの耳を持つ人は、この湿ったネバネバがないと、耳の中が乾燥し痒みが発生してしまうこともあります。

 2. 灰色

灰色の耳あかというのはあまり聞いたことがないかもしれませんが、もしこれがあなたの綿棒についてきたとしても心配は必要ありません。灰色の耳あかは、耳の中の洗浄プロセスの過程で生まれるもので、基本的には異常ではありません。ただし、もしこの耳あかが乾燥していて、かつ耳の中にかゆみがある場合は湿疹を起こしている可能性があるので、病院で診てもらうことをお勧めします。

3. 淡い黄色

この色は特に子供の耳あかに一般的にみられるものです。子供は大人よりも多くの耳あかの分泌量が多いことが知られていますが、成長に従って耳あかの量も少しずつ減少していくようです。

4. 濃い色でベタベタしている

通常よりも濃い色の耳あかは、普段よりも汗をかく頻度が高い状態にあることを示しています。耳あかの色が濃ければ濃いほど身体から汗が排出されており、それによって体臭も強くなっているということを表しているのだそうです。その問題を除けば、この耳あか自体はごく正常といえるでしょう。

5. 色が濃くて固い塊になっている

不安感やストレスといった精神的な状態におかれたり、汗を大量にかくと、身体はより多くの耳あかを出します。この時大量の耳あかがたまってしまうことで、耳の穴がふさがれ、聴力に影響が出ることもあるようです。もし耳あかが濃い塊になっているような場合は、問題が起こらないうちから定期的に耳の穴の中を掃除するよう心がけましょう。また、このような状態の耳あかは知らず知らずのうちにストレスをため込んでいるというサインでもあるので、リフレッシュできる環境を整えるというのも効果的なはずです。

6. 白く乾燥してボロボロになっている

これは完全に健康で正常な耳あかの状態です。この「こな耳」タイプの耳あかが出るという人は、より色の濃い耳あかを持つ人に比べて体臭が弱いといわれています。

7. 黒または暗い茶色

濃い茶色から黒色の耳あかは、一見かなりインパクトがあります。でも、これはストレスなどの影響で耳あかが普段以上に発生していることを示しているだけなので、特に恐れる必要はなさそうです。あるいは単純に耳あかが自然排出されず、長いこと放置されていた場合にもこういった例が見られます。耳あかが外気の酸素にさらされ、黒く変色するのだそうです。

8. 水分が多く耳から流れ出る

耳の中から耳あかが自然に出ていくというのは特に変わったことではなく、自然の洗浄プロセスの一環なので特に気にする必要はありません。しかし、それが大量であったり、あるいは膿や血なども交じっているようなものだと、鼓膜に損傷が起きている可能性があります。このような耳あかを見たら、ただちに病院で診てもらいましょう。

9. 血を含んでいる

古くなった耳あかは、時に血が乾燥して固まったような見た目をしていることがあります。このような状態の耳あかに気づいたら、やはり鼓膜に傷が入っているという可能性が考えられるため、なるべく早く医師に相談するようにしてください。

耳あかには様々な色や状態があります。次に耳掃除をする時は、綿棒の先に付着した耳あかに注目してみてくださいね。