植物が16時間で98%のがん細胞を破壊した

ヨモギ属の青蒿 (セイコウ)と呼ばれる植物は、強力な解熱作用があり、中国医学で様々な感染症や炎症性性疾患の治療に古くから使用されていました。 1970年代には、対薬剤性のマラリアに効果的なアルテミシニンと呼ばれる成分を含んでいることが明らかにされました。さらに最近のワシントン大学の研究では、アルテミシニンには抗がん作用があることがわかったのです!

hk

アルテミシニン:奇跡のがん治療薬?

マラリアは日本ではあまり馴染みのない病気ですが、世界では毎年100万人から150万人が命を落としている蚊を媒介した伝染病です。現在アルテミシニンは、特に多耐性のマラリア治療に世界中で使用されています。アメリカの学術誌サイエンス誌に発表された論文によると、このアルテミシニンのがん細胞に対する治療効果が確認されています。この研究では、培養された乳がん細胞をアルテミシニンと鉄分の混合物に計で16時間晒しました。するとわずか8時間後には75%ものがん細胞が破壊されていました。さらに16時間後には破壊されたがん細胞は98%にまで上りました。こうした反応を見せたのは乳がん細胞だけではありません。白血病細胞に及ぼした影響はさらに大きなもので、実験開始から8時間後には全がん細胞が破壊されました。

fghj

アルテミシニンは、進行性の悪性のガンにも効果を発揮するという研究結果も出ています。研究を指揮したヘンリー・ライ博士によると細胞培養液では、がん細胞破壊効果は細胞増殖抑制剤の100倍で、血管新生を阻害する作用もあることから腫瘍転移も防ぐ可能性があるそうです。また正常細胞に対する毒性が低く、副作用がほとんどないという特徴を持っていることもわかっています。

アルテミシニンのがん細胞への作用

dsf

がん細胞は、DNA複製のために非常に大量の鉄を消費します。そのためがん細胞は、トランスフェリンレセプターを介したメカニズムにより、鉄を多く取り込んでいます。アルテミシニンはがん細胞内の鉄イオンと反応して、フリーラジカルを発生します。一般にフリーラジカルはがんを発生させる原因とされますが、一方でがん細胞自体がフリーラジカルに弱いことも知られています。がん細胞内でフリーラジカルが大量に生まれ、がん細胞は壊死していくのです。この作用は正常な細胞には影響を及ぼしません。

アルテミシニンと鉄の作用はすでに複数の研究で証明され、ドイツなどでは実際に患者に使用されています。がんの代替治療の一種として、体重1kg当たり3〜6mgのアルテミシニンを点滴で体内に取り込みます。

アルテミシニンを使用したがん治療が、副作用に苦しく多くの人々にとって頼れる代替治療になるよう、さらなる研究開発が進むことを願っています。

コメント

おすすめの記事